きみは「Let it be」と言った

ありのままの自分でいること

今夜もまだダンスには間に合う

まだ、音楽はなってる。
今日だって、今夜だって、ダンスには間に合う。
 
やさしさを押し付けられた。
元気は押し付けられると厚かましく感じることもあるけども、やさしさはどんなに乱暴にぐりぐりと押し付けられても、心が温かくなるだけだった。
 
今日は何があって、なにを失敗して、何ができなくて、どうすればよかっただろう。
いい事よりも、悪かったことに頭が向かう。
仕事の帰り道。
車の数は昼間と大差なくて、
地下鉄はたくさんの人を乗せている。
自分の役目を果たして嬉しそうなつり革とは対照的に、無表情な人が多い。
 
自宅までの帰り道に上り坂がある。
一歩一歩、安静にむけて足を出す。
悪かったことに頭が向くのはそんなとき。
 
自分のだめなところというのは、底なし沼で、先の見えないトンネルだと思う。
自分のだめなところに終わりはなくて、過程でどんどん自分が嫌いになる。
 
そんなとき、耳からねじ込まれたやさしさが、この音楽。
「ダンスに間に合う」
 
 
この曲に救われた帰り道がたくさんある。
具体的になにが救われたって聞かれると、回答に困ってしまうけども、この曲を聴くと、気分があがる。
帰宅の一歩が軽くなる気がするし、すこしだけ口角が上がる。
 
気分を決めるのは自分だとおもう。
気分は天気じゃない。唐突に提示される運勢でもない。
気分は仕事ができるようにしてはくれないけど、気分が良ければ、自然と楽しくなる。できる気がしてくる。
自信に根拠は必要だけど、気分に根拠は必要ない。
良くなる気がするから、良い、それでいい。
諦めなければ、できることは沢山あると思えてくる、
ある教授が、無責任に、
「天才以外はみんな人間だから、似たり寄ったり。」みたいなことを言った。
気分が良ければ、そんなことも信じてみたくなる。
 
明日を見たくなる必要はない。
今日を少しだけ笑顔で終われれば、それでいいと思う。
 
 
じゃ、おやすみ。